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固定資産税における台帳課税主義

 固定資産税は、固定資産の所在する市町村が課税する税であり、固定資産の所有の事実に着目して課される財産税と位置付けられています。

 いわゆる台帳課税主義とは、固定資産課税台帳に登録されたところに従って課税されるルールで、縦覧の制度により課税の公平を確保する仕組みがあります。

 地方税法341条9号は、固定資産課税台帳の種類として、土地課税台帳、土地補充課税台帳、家屋課税台帳、家屋補充課税台帳、償却資産課税台帳を規定しています。

 




録音媒体の証拠能力と否定された事例

 民事訴訟における録音媒体の証拠能力については,一般的には証拠能力を有するものとされていますが,著しく反社会的な方法を用いて収集されたものであるときには証拠能力が否定されると考えられています。

 労働関係訴訟の実務〔第2版〕284頁で紹介されている東京高判平成28年5月29日は,証拠収集の方法及び態様,侵害される権利利益の要保護性,訴訟における重要性等を総合考慮の上,その証拠を採用することが訴訟上の信義則に反するといえる場合に証拠能力が否定されるとし,学校法人が非公開で録音しない運用とされ,委員に守秘義務が課されているハラスメント防止委員会の審議における委員の発言を,何者かが無断録音した媒体について結論として証拠能力を否定しています。

 違法性の程度が高いことに加え,証拠価値が乏しいことも認定されています。




SFCG破産手続きの進捗状況

 平成21年4月に破産手続き開始決定がなされた株式会社SFCGの第22回債権者集会が平成31年3月20日に東京地裁で開催される予定とのことです(SFCG破産管財人室ホームページ)。

 調査報告書を確認することにより,手続きの状況を知ることができます。

 各アセットファイナンスが設定していた各種担保権の抹消手続きの処理についての報告もなされています。




会社法改正要綱案

 2019年に成立する見込みの会社法改正要綱案の概要が報道されています。

 上場会社・非上場会社の大会社について社外取締役の設置義務化,株主提案権の上限を10にすること,役員報酬の明確化,株主総会資料の電子提供が主な内容となっています。




年末年始に向けた住宅対象侵入盗の未然防止対策のお願い

 愛知県警察本部から愛知県弁護士会宛てに通知が来たようです。

 以下,一部引用して紹介させていただきます。

【防犯対策】

1 一般的な対策

・出かける前に必ず施錠確認し、多額の現金や貴重品は保管しないようにしましょう。(県内の住宅対象侵入盗の約3割が無施錠からの侵入です。)

・夜に家を空けるときは、室内や階段等の電気をつけたままにするなど、在宅を装いましょう。

・長期間家を空けるときは、新聞販売店に留守中の配達停止を依頼して、留守を悟られないようにしましょう。

2 扉、窓等関口部の強化

 扉には補助錠やガードプレート、窓には補助錠や防犯フィルム等を貼付するなど関口部を強化しましょう。また、扉や窓が開放されると吹鳴する警報機の設置も有効です。

3 機械警備、防犯カメラの導入

・機械警備の導入により早期に異常を知らせましょう。

・防犯カメラと警戒中を示すプレートを設置し、対策を外部にアピールしましょう。

4 その他

 犯人の中にはSNS等を使って情報収集を行っている者もおりますので、SNSなどで、個人情報や自分の居場所を発信しないようにしましょう。

  複数の対策を重ねることで犯人が嫌う環境にしましょう。




相続法改正の経緯

 今年7月に成立した相続法の改正の直接のきっかけは,非嫡出子の相続分に関する最高裁平成25年9月4日決定とされています。

 諮問第100号は,「高齢化社会の進展や家族の在り方に関する国民意識の変化等の社会情勢に鑑み,配偶者の死亡により残された他方配偶者の生活への配慮等の観点から,相続に関する規律を見直す必要があると思われるので,その要綱を示されたい。」となっており,民法(相続関係)部会が設置されました。

 配偶者に対する配慮としては,相続開始時の配偶者の年齢が相対的に高くなっており生活を保護するべき必要性が高まっていること,少子化により子に対する取得割合が配偶者と比べて相対的に高まっているといえることが指摘されていますが,配偶者の相続分の改正はなされず,配偶者居住権,配偶者短期居住権,持ち戻しの免除等の改正がなされました。




裁判官に対する懲戒申立事件最高裁決定の調査官解説

 今日届いたジュリスト1527号102頁に掲載されています(有斐閣ホームページ)。

 裁判所法49条の「品位を辱める行状」の該当性については,基本的には,最高裁決定をなぞる記載になっていますが,表現の自由との関係では,「本件における被申立人の行為は表現の自由として裁判官に許容される限度を逸脱したものである旨を簡潔に説示している。」と評価・解説しています。

 なお,議論を呼んでいる補足意見が触れたthelast strawの理論については触れられていません。 




個人再生手続きにおける否認対象行為と清算価値の考え方

 個人再生手続きでは、通常民事再生で規定されている否認権(詐害行為否認、偏頗行為否認)の適用が、手続きの簡易性・迅速性の要請から、除外されています。

 ただし、清算価値保障原則の観点からは、否認対象行為を考慮して再生計画を立案する必要があります。

 清算価値に計上する方法としては、単純に偏頗弁済の金額とすることも考えられ、実務上そのような取扱いを裁判所から指示されることも多い印象があります。

 しかし、申立代理人弁護士の立場とすれば(、理論的な観点や回収可能性の観点からも)、否認権の要件を実際に充足するのかや、清算価値の算定において配当見込額を控除する方法などについても検討するべきだと考えられます。




アーンアウト条項の検討事項

 アーンアウト条項とは,M&A取引において,一定の財務指標や,新製品開発などの非財務的な指標を基準にして,当該指標が達成された場合に売主に追加で対価を支払うことを内容とする条項です。

 売主と買主の間で,対象会社の企業価値すなわち譲渡価格の主張に開きがある場合に,その開きを埋めて取引を成立させるというメリットが指摘されます。

 売主の経営株主が契約締結後も経営に関与する場合には,経営に対するインセンティブとして機能する側面がある一方で,経営株主に対する何らかの補償請求権が発生した場合に追加で発生した譲渡対価請求権と相殺できるようにしておけば,当該請求権の保全手段としても機能することになります。

 一方で,契約締結後は,基本的に対象会社をコントロールできる買主側が,アーンアウト条項の指標との関係で自己に有利となるように操作するインセンティブが発生するという問題も指摘されています。

 アーンアウト条項は,検討がされるものの,結果としては採用されないことも多いようです。




任意後見契約の法定後見に対する優先性

 任意後見契約が公正証書により作成されその旨の任意後見についての登記がなされている場合、法定後見の申立ては、「本人の利益のため特に必要があると認めるときに限り」、法定後見の開始の審判をできることとされています(任意後見契約に関する法律10条1項)。

 任意後見監督人の選任後法定後見が開始された場合には、任意後見契約は終了しますが(任意後見契約に関する法律10条3項)、任意後見監督人選任前に法定後見の開始の審判がなされた場合には当然には任意後見契約は終了しません。

 法定後見開始後に任意後見監督人選任の申立てがあった場合には、原則として任意後見監督人が選任され後見開始の審判は職権で取り消されることになりますが(任意後見契約に関する法律4条2項)、本人の利益のため特に必要であると認められる場合には、任意後見監督人の選任はされず(任意後見契約に関する法律4条1項2号)、法定後見が継続されることになります。




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