大村敦志=道垣内弘人編『解説改正民法のポイント』
有斐閣から出るようです。
とりあえず債権法改正の本では,早稲田大学の山野目先生の「新しい債権法を読みとく」(商事法務)を読んでいるところですが,これを機会に,民法全体の確認のため京都大学の潮見先生の「民法(全)」(有斐閣)を読み進めたいと思ってます。
名古屋市の弁護士 森田清則(愛知県弁護士会)トップ >>
有斐閣から出るようです。
とりあえず債権法改正の本では,早稲田大学の山野目先生の「新しい債権法を読みとく」(商事法務)を読んでいるところですが,これを機会に,民法全体の確認のため京都大学の潮見先生の「民法(全)」(有斐閣)を読み進めたいと思ってます。
判例タイムズ社からもうすぐでるようです(判例タイムズ社ホームページ)。
最近は,住宅特別条項を利用しない場合でも,債務増加の経緯の観点や清算価値保障原則の観点などから,個人再生手続を選択する事案も増えています。
技術的な規定も多く,正確な知識も要求される手続であることから,債務整理を扱う弁護士には必携の本だといえます。
判例タイムズ1436号243頁に掲載されている千葉地裁平成28年11月7日判決です。
解説では、既に安全に停止することが困難な場面において、最善策として赤色信号を無視するという判断をしたことについて、「意図的」「積極的」に赤色信号を無視したと評価することは酷であろうと指摘されています。
予備的訴因である過失運転致死の限度で犯罪の成立を認定しています。
一般的に遺言無効確認訴訟では、⓵遺言無能力が争点となる場合、⓶自筆証書の遺言の場合に偽造が争点となる場合、③方式違背が争点となる場合等が挙げられます。
⓵については、認知症等で判断能力が不十分な高齢者の作成した遺言について遺言能力が争いになるケースが多いようです。
遺言能力については、民法961条が15歳に達した者が遺言をすることができること、民法962条が行為能力の規定を適用しないことを定めています。
なお、後見開始の審判を受けている方については、民法973条が定めています。
民法第973条 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。
2 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。
週刊現代6月24日号の記事です。
大阪高裁の福崎伸一郎裁判官が、逆転無罪判決や公訴棄却、破棄差戻しの判決を連発しているという記事でした。
同裁判官の名前は、調査官解説や刑事手続きに関する実務書などで目にしたことがありました。
大阪高裁に移り定年が迫ったこの時期に,裁判官生活の集大成としてこれまでよりも丁寧に審理をするようになったのではないかという分析と、たまたま証拠が不十分な事件が多く係属したのであり従来どおりの審理をしているのではという分析がなされていました。
元刑事裁判官として著名な木谷明弁護士のコメントも掲載されています。
相続税の申告期限は,相続開始があったことを知った日の翌日から10か月以内と定められています。
この日までに分割されていない遺産がある場合には,その遺産については法定相続分に応じて分割したものとして課税されることになります。
ポイントとなるのは、法定相続分に応じて分割したものとして申告をする場合、当該申告において配偶者の税額軽減や小規模宅地等の評価減などの特例の適用を受けることができないという点です。
各相続人の納税資金についても十分な配慮が必要となる場合もあります。
後日、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の評価減などの適用を受けるためには、「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておく必要があり、3年以内に遺産分割協議を整えて修正申告をする際に特例の適用を受けることが出来ます。
さらに、3年以内に遺産分割協議がまとまらない場合に特例の適用を受けるためには、「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の申請書」を提出して課税庁の承認を受けておく必要があります。
最高裁平成29年1月31日判決は,『専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることはできない。』と判示しています。
事案は,実子X1,X2,及び,BのいるAが,Bの子Yについて,YをAの養子とすると遺産にかかる基礎控除額が増えることなどにより相続税の節税効果があると税理士からの説明を受け養子縁組をしたところ,X1及びX2が養子縁組無効確認請求訴訟を提起したというものです。
最高裁の結論は先に紹介したとおりですが,節税の観点からは,相続税額の計算上,相続人に含める養子の数の上限を定める相続税法15条2項で認められる数の養子にもかかわらず,相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合に税務署長に当該養子の数を当該相続人の数に参入しない権限を認めた相続税法63条の規定にも注意が必要かもしれません。
なお,佐藤英明慶応大学教授は,このような養子は,『租税回避養子』と呼称するべきであると指摘しています(ジュリスト1507号10頁)。
参照 相続税法
(遺産に係る基礎控除)
第15条 略
2 前項の相続人の数は、同項に規定する被相続人の民法第5編第2章(相続人)の規定による相続人の数(当該被相続人に養子がある場合の当該相続人の数に算入する当該被相続人の養子の数は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める養子の数に限るものとし、相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人の数とする。)とする。
一 当該被相続人に実子がある場合又は当該被相続人に実子がなく、養子の数が1人である場合 1人
二 当該被相続人に実子がなく、養子の数が2人以上である場合 2人
3 略
(相続人の数に算入される養子の数の否認)
第63条 第15条第2項各号に掲げる場合において当該各号に定める養子の数を同項の相続人の数に算入することが、相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合においては、税務署長は、相続税についての更正又は決定に際し、税務署長の認めるところにより、当該養子の数を当該相続人の数に算入しないで相続税の課税価格(略)及び相続税額を計算することができる。
相続放棄を選択するか否かの判断の際には、消極財産の調査が問題となることが多いように思いますが、厳密には、積極財産と消極財産の多寡により最終的な判断をすることになります。
問題となるものとして、被相続人死亡時に、発生すること自体が確実とはいえないものや、被相続人死亡時に金額が確定していないものが挙げられます。
発生すること自体が確実とはいえないものとしてモラルリスクが疑われる死亡保険金、金額が確定していないものとして死亡事故の加害者に対する損害賠償請求権が挙げられます。
そういう観点からは,相続放棄についても弁護士と相談しながら手続を進めることも有用だと思われます。
熟慮期間の延長も利用しつつ、慎重な判断が求められることになります。
自筆証書遺言は、遺言者が,遺言の全文・日付・氏名を自書し,押印して作成する遺言です。
手軽に作成可能とはいえますが、全文が自書でなければならない,要件を具備しないと無効になるおそれがある,偽造・変造・紛失・隠匿・不発見の恐れがある等の指摘があります。
家庭裁判所による検認手続が必要とされていますが、遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続ではあるが、遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。
公正証書遺言は、公証人が作成する公正証書によってする遺言です。
遺言書の原本が公証役場で保管されるため,滅失等のリスクが少なく、また家庭裁判所の検認手続が不要とされます。
平成元年以降作成の遺言の存否を調査できる遺言検索システムの利用も可能です。
病床に伏しているなどの理由で本人が公証役場まで出向くことができない場合には,公証人が出張することで作成することも可能です。
6月10日に大阪大学豊中キャンパスで開催されました。
最近興味をもっている租税回避がテーマであったことから,参加してきました。
以下の報告がなされました。
1 アメリカ及びカナダにおける租税回避へのアプローチ
名古屋大学大学院生 本部勝大 氏
2 租税回避の法的意義・評価とその否認
大阪大学 谷口勢津夫 氏
3 行為計算の否認規定をめぐる紛争
日本大学 今村隆 氏
4 課税情報の収集と利用を通じた租税回避規制の課題
西南学院大学 倉見智亮 氏
どれも興味深い報告でしたが(特に,谷口先生と今村先生の租税回避の定義や租税回避を論じる意義についての報告など),さしあたり,租税回避行為の一般的否認規定GAAR(GeneralAnti-AvoidanceRule)は,「ガー」と読むようですので,今後はそう読みたいと思います。
また,個別的否認規定はTAAR(TargetedAnti-AvoidanceRule)とかSAAR(SpecificAnti-AvoidanceRule)という場合もあり,それぞれ,「ター」,「サー」と読むようです。
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