名古屋市の弁護士 森田清則(愛知県弁護士会)トップ >> 刑事 >> 城祐一郎著「性犯罪捜査全書ー理論と実務の詳解ー」(立花書房)

城祐一郎著「性犯罪捜査全書ー理論と実務の詳解ー」(立花書房)

 刑事弁護を取り扱う弁護士としては、性犯罪の構成要件や裁判所の判断傾向、警察・検察の捜査の方針等の大枠を知っておくことは必須といえると思います。

 標記の本は、元最高検察庁検事の著者が、強制性交等罪、強制わいせつ罪、準強制わいせつ及び準強制性交等罪、監護者わいせつ・監護者強制性交等罪等や公然わいせつ罪、わいせつ物頒布等罪などのいわゆる刑法犯から、売春防止法違反や児童福祉法・青少年保護育成条例違反、児童買春・児童ポルノ処罰法、ストーカー規制法、リベンジポルノ防止法、出会い系サイト規制法、風営法・職業安定法、痴漢・盗撮を規制するいわゆる迷惑防止条例に至るまで、構成要件の解説や多数の未公刊の裁判例が紹介されています。

 さらに、実務上よく問題となり得る薬物鑑定やタナー法、繊維鑑定、面割り捜査などの解説や各捜査手法の問題点の検討までされています。

 同一のシリーズのものとして、「盗犯捜査全書」、「殺傷犯捜査全書」があります。