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保証意思宣明公正証書と執行認諾文言付公正証書の関係

 改正民法465条の6第1項は、「事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約」または「主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約」について、保証人になろうとする者は保証契を履行する意思を表示した公正証書、いわゆる保証意思宣明公正証書を保証契約締結の日前1か月以内に作成しない限り、保証契約の効力が生じないとされます。

 この保証意思宣明公正証書は、保証意思があることを公証するものにすぎないことから、保証契約そのものという位置づけることはできません。

 したがって、執行認諾文言(民事執行法22条5号参照)を付することにより、債務名義とすることはできないことと考えられています。