名古屋市の弁護士 森田清則(愛知県弁護士会)トップ >> 企業法務, 労働 >> 労災上積補償金の受給者の就業規則の定め

労災上積補償金の受給者の就業規則の定め

 労災保険給付で賠償しきれない場合に備えて,労災上積補償金を就業規則に定めている会社は多いと思います。

 労働者が死亡した場合の労災上積補償金の受給者については,⑴民法上の相続人とする規定と,⑵労働者災害補償保険法の遺族補償に関する受給権者の定めによるとする規定があり得ます。

 会社に対する損害賠償請求権が相続財産であり,労災上積保険の加入目的が労災保険では賄えない損害に充当するためという偽らざる事実からすると⑴の規定が望ましいといえますし,上積補償が本人の収入に依存してきた家族の生活維持にその目的があるとすれば⑵の規定が望ましいといえそうです。

 皆さまの会社の就業規則はどのようになっているでしょうか。