名古屋市の弁護士 森田清則(愛知県弁護士会)トップ >> 弁護士業務一般 >> 最高裁生活を振り返って(田原睦夫前最高裁判事の講演録)

最高裁生活を振り返って(田原睦夫前最高裁判事の講演録)

 金融法務事情1978号に掲載された田原睦夫前最高裁判事・弁護士の講演録(最高裁生活を振り返って)を読みました。

 いくつかその内容を紹介させていただきます。

・裁判官が海外出張すると事件が相当滞留する。

・持ち回り審議だからといってひと月で終わるとは限らない。

・全く類似の事件が他の小法廷にかかった時には同じ調査官を当てるとともに,調査官を通じて進行具合をきく。

・検察官出身の裁判官は刑事事件で検事長決済した事件はすべて事実上回避する。

・多数意見は,主任裁判官が結論に反対であっても調査官と作る。

・法曹資格がない人が最高裁判事になることを認めている以上,結論としては法廷違憲に反対であっても,法的な論理展開として自信がないという方がいてもおかしくない。

・評議の秘密は守られるべき。

・法令判断があれば「民集」「刑集」,事例判断の場合は「集民」「集刑」に掲載される。

・調査官解説に裁判官は一切関与しない。補足意見を書くことで調査官解説を制約する。

そのほかにも興味深い指摘が多数ありますので,一読をおすすめします。