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私生活上の非違行為の懲戒処分

 職務に関連する犯罪行為と異なり、ただちに懲戒処分の対象になるわけではないというのが基本的な考え方ですが、企業秩序に直接の関連を有する行為や会社の社会的評価の低下、毀損によって会社の円滑な運営に支障を来すおそれがある行為について懲戒処分の対象になると考えられます。

 実務上よく問題になるのが飲酒運転についてのもので、トラック会社等の従業員に関する裁判例が複数あります。

 東京高判平成15年12月11日判決は、鉄道会社の従業員が痴漢で複数回有罪判決を受けた従業員に対する懲戒解雇は有効としたものの、退職金全額の不支給は無効と判断しています。