全件送致主義の例外
少年法は,司法警察員及び検察官が捜査を行った結果犯罪の嫌疑がある限りは,事件を家庭裁判所に送致しなければならないことを定めています。
成人の刑事事件で認められている,微罪処分や起訴猶予のように,捜査機関限りで手続を打ち切ることはできないということであり,全件送致主義と呼ばれています。
唯一の例外として,交通反則通告制度の対象となる軽微な道路交通法違反(道路交通法130条)があります。
なお,犯罪捜査規範214条では,簡易送致という特別な送致の方式が定められています。
家庭裁判所に事件が送られる点では全件送致主義の例外とはならないものの,家庭裁判所による調査・審判が行われることがほとんどないことをふまえると,警察段階で手続を打ち切っているという評価も可能といえます。
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