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損害賠償命令制度

 損害賠償命令制度(犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律)の通常の民事訴訟と比較した場合の特徴として,

① 対象となる事件が限定されていること,

② 申立て時期が刑事被告事件の「弁論の終結までに」しなければならないこと,

③ 刑事被告事件が地方裁判所に係属している必要があること,

④ 最初の審理期日が,刑事被告事件の有罪の言渡し後,直ちに開かれること,

⑤ 任意的口頭弁論の方式によること(必ずしも公開の法廷で行う必要がないこと),

⑥ 審理が原則4回以内で終結すべきとされていること,

⑦ 刑事被告事件の訴訟記録の職権証拠調べの定めがあること,

等が挙げられます。

 最近,名古屋地裁刑事部で,僕が私選弁護人として関与した案件で,有罪判決の言渡しが公開の法廷でなされた直後,損害賠償命令の審理が非公開の法廷でなされるという経験をしました(上記④参照)。